ベトナムの伝統的な人形劇といえば水上人形劇ですね。横笛、木琴などによる伝統的な演奏に合わせて水上で人形劇をやるとても魅力的な人形劇です。ベトナム語で水上人形劇を「 múa rồi nước」といいます。この水上人形劇は11世紀頃から北部の紅河デルタ地帯の村々で行われていて今なお続いているとても古い人形劇です。また、この様に観光客などにみせるために演じられるようになったのもつい最近のことなのです。
人形を操る操者は一年以上の修行があり、それに耐えることができて初めてプロの操者になれるのです。そんなベトナムの伝統的芸能についてご紹介させて頂きます。
ベトナムの水上人形劇「演目数について」
タンロン水上人形劇の演目数は17演目ほどです。農民や山岳地帯に暮らす少数民族の舞踊や宮廷の舞踊までジャンルが様々です。人間の生活や民族の団結や動物などをテーマに短いストーリーが音楽と一緒にテンポ良く演じられます。水上人形劇の知識がなくても十分楽しめます。
ベトナムの水上人形劇「あらすじの紹介」
あらすじは全部で17項目あります。
- 1,祭りの旗揚げ
- 2,テウさんのナレーション
- 3,龍の踊り〜4匹の火を噴く竜の共演
- 4,水牛とフルート吹く子供
- 5,田植え作業
- 6,カエル釣り
- 7,アヒル農法と狐狩り
- 8,釣り
- 9,旋帰郷
- 10,獅子舞
- 11,鳳凰の舞
- 12,レロイ王、ホアンキエム湖の伝説
- 13,水遊び
- 14,ボートレース
- 15,獅子のボール遊び
- 16,仙女の舞
- 17,竜、獅子、鳳凰亀の共演
です。
メインはカエル釣り、アヒル農法と狐狩りとレロイ王、ホアンキエム湖の伝説です。
1)まずはカエル釣りのあらすじから
男の農民が一生懸命カエルを釣ろうとするが、なかなか採れない。やっと釣れたと思ったら蛇に全て取られてしまうというストーリーです。釣り人を意味するNguongという言葉は、貧しいけど、明るく正確の良い人というイメージがあるため、男性が良い獲物を釣るというのは、良い女性と結婚ができる!ということを暗示しているとのことです。
2)アヒル農法と狐狩り
アヒルが子供を産んだけれど面倒が見れない為、自分達で面倒をみなくてはいけないという農村の老人夫婦の日常生活をイメージした演目。狐がでてきてアヒルの子供を奪おうとするが、大切な財産を奪われまいと必死に抵抗する老婆。これはベトナム人女性の強さを表した演目です。
3)レロイ王、ホアンキエム湖の伝説
レロイ王が独立をしたのは1428年のこと。その歴史背景をイメージしたのがこの演目です。ある日レロイ王は神から神剣を頂くことになり、それ以降王が湖に船を浮かべてハノイの景色を楽しんでいると、大きな亀が現れ剣を返しなさいと言い、レロイ王はその亀に剣を返した。そこからレロイ王が楽しんでいた湖のことを還剣湖(ホアンキエム湖)と呼ばれるようになったという演目。
ベトナムの水上人形劇「タンロン水上人形劇の情報」
ハノイにあるタンロン水上人形劇の公演は毎日開催されています。ホーチミン市にも人形劇場はありますが、ハノイが発祥の地です。なので、もし観るなら是非ハノイで観ることをおすすめします!
タンロン水上人形劇場は1961年に建てられたものですが、水上人形劇の歴史は11世紀ころからあります。人形劇の進行に合わせて行われる民族楽器を使った生演奏やベトナム民謡などが楽しめます。また、外国人向けに英語の字幕などもあり、パンフレットには日本語訳まである為、誰でも楽しめる劇なのです。
タンロン水上人形劇場のアクセス方法は?
アクセスは、有名なホアンキエム湖目の前にある為、ショッピングの合間にも良いでしょう!
- 住所:57B Dien Tien Hoang Hoan Kiem Hanoi
- 電話番号: (04)-3824-9494
- 公演時間: 13:45〜21:15
※日曜日のみ9:30〜の回有 - 休業日:無し
- 日本語:無し ※日本語版パンフレット有
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