うつ病になると、精神的に様々な悪影響が生じてきます。そればかりでなく身体的にもマイナスの症状が現れ、睡眠も困難になってきます。
うつ病における精神的な症状とされる不安感や気分の落ち込みなどは、うつ病でなくても誰でも日常生活で生じるものです。
そのため自分でうつ病と認識するのが難しく治療が遅れがちです。うつ病のサインが出始めたらできるだけ早めに精神科を受診することが大切です。
では、うつ病の精神的な症状とは、どのようなものがあるのでしょうか。
うつ病の精神的な症状には気分の落ち込みがある
気分がふさぎ込んで、不安感や焦燥感で頭の中が一杯になります。不安感と言っても、特に何に対してということがあるわけではありません。とにかく意識はないのですが不安でいてもたってもいられないという気持ちになります。
そしてやはり特定のことに対してというわけではありませんが、悲観的になります。このまま生きていても何も希望がない、という考え方に取りつかれ、重度になると自殺して楽になりたいという気持ちになります。
仕事に行くのもとても億劫な気持ちになり、特に朝起きたときの気分がとても悪いのも特徴です。うつ病の場合朝が気分の落ち込みがひどく、夕方頃になると比較的楽になるというケースが多いようです。
仕事に行ってもあれもこれもきちんとしなくてはならない、と思う気持ちが早まって、かえってストレスとなって気分がふさぎ込むようになります。
これがどうでも適当にしていればいいや、と思いがちな健常な人とは異なる点で、生真面目で神経質な人ほどうつ病になりやすいとされる原因です。
あまりあれこれ考え込まずに、リラックスして自分なりに少しでも気分が落ち着くようにする工夫をしてはいかがでしょうか。
うつ病の精神的な症状でやる気が起こらなくなる
うつ病になるとそれまで楽しんでいた趣味や習い事などに、すっかりやる気を起こさなくなります。楽しんで観ていたテレビやゲーム、新聞や雑誌などにも、まったく興味を示さなくなります。
気分が疲れ切っていて、何をする気にもならず、ただ部屋で１日中ゴロゴロする過ごし方となってしまいがちです。こうした過ごし方自体は、何も悪いことではありません。うつ病になるととにかく休養することが大切ですので、やる気が出ないことを無理にしようとすることはやめましょう。
もちろん仕事に行くことがおっくうで休んで部屋で寝てばかりいるのも、うつ病には大切な治療だと割り切ることが大切です。うつ病に関してはまだまだ社会的に理解されないことが多く、会社を何日も休んでいると怠けていると捉えられるケースももちろんあります。
たとえそうであっても、もし会社をクビになったら、症状が改善したらまた新しい職場を探せばいい、という開き直りも大切です。
とにかくまずは休養して体調を整えることを最優先することに努めましょう。
うつ病の精神的な症状は何科？
気分の落ち込みややる気が出ないということは、たとえば失恋したり両親が亡くなったりしたなどのショッキングなことが起きれば、だれでも生じる感情です。そのためうつ病という病気であるということは本人も気が付きにくいものです。
また精神科というと内科や外科とは違ったなんだか特別な病院で、初めて行くには抵抗感があるものです。しかし精神科というのはうつ病などの精神疾患はもちろんですが、健常者でもちょっとしたことでの気分の落ち込みに気軽に相談してもらえますし、それに合わせた薬を処方もしてくれます。
たとえうつ病などの病気でなかったにしても、相談するだけで気が晴れることもありますよね。うつ病の場合はもちろん症状に合わせた抗うつ薬などを処方してもらえます。ただしうつ病を治すのはあくまで自分自身の自然治癒力によるもので、抗うつ薬はそれを助けるものであるという認識が大切です。
まずは十分な睡眠や休養をとって、無理のない生活をするようにしましょう。
うつ病の精神的な症状 まとめ
うつ病になると激しい気分の落ち込みややる気の低下が生じるものですが、だからといって頑張って無理をすることはありません。
休養をとってとにかくリラックスすることを心掛けると同時に、早めに精神科で受診するようにしましょう。
